生前整理・老前整理という言葉を耳にしたことはあっても、
「いつから始めるべき？」
「どのように整理すればいいの？」
などの疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか？
そこで本記事では、生前整理・老前整理を始めるべきタイミングと、進め方のコツを詳しく解説します。記事を読めば、生前整理・老前整理について理解が深まり、具体的な進め方がわかるでしょう。スムーズに片付けを進めるために、ぜひ参考にしてください。
生前整理・老前整理とは「自分自身と向き合うこと」
生前整理・老前整理とは、自分自身と向き合い、これまでの人生とこれからの人生をどう生きるか考え直すことです。具体的には、生前・老前に物の整理をしたり、財産や個人情報の整理をしたりすることを指します。
ここでは、生前整理・老前整理の言葉の意味やメリット・デメリットについて、理解を深めましょう。
「生前整理」は死後・「老前整理」は老後を意識した片付け
生前整理と老前整理という2つの言葉は似ていますが、意味合いは異なります。
| 言葉の意味 | 目的 | |
|---|---|---|
| 生前整理 | 死後を意識し、生きているうちに行う片付け | 家族のために行う |
| 老前整理 | 老後を意識し、体力のあるうちに行う片付け | 自分のために行う |
生前整理は死後を意識し、自分がいなくなったあとに家族が困らないために行います。一方で、老前整理は老後を意識し、自分の残りの人生をより豊かに生きるために行う片付けを指します。
「生前整理・老前整理」と「終活」の違いは？
生前整理・老前整理はどちらも終活の一部と捉えることもできますが、目的が異なります。
| 言葉の意味 | やること | |
|---|---|---|
| 生前整理・老前整理 | 老いや死を見据えた片付け | 物や財産の見直し |
| 終活 | 人生の締めくくりに向けた準備 | 遺書・墓・葬儀の準備 |
生前整理・老前整理は今とこれからの人生を前向きに生きるための片付けを指すのに対し、終活は人生の最期をどう迎えるか具体的に計画する作業を指します。
生前整理・老前整理を始めるメリット
生前整理・老前整理を始めるメリットとして、以下が挙げられます。
- 物がスッキリし快適に過ごせる
- 残される家族の負担を軽減できる
- 自分のすべきこと・やりたいことが明らかになる
- 財産を見直すことで効果的な資産運用につながる
物や情報を整理することで、これまでの人生を振り返り、心の整理にもつながります。これからの人生が、より豊かで充実したものになるでしょう。
生前整理・老前整理を始めるデメリット
一方で、生前整理・老前整理には以下のデメリットもあります。
- 物や情報の整理に時間がかかる
- 物や情報の整理に労力が必要
- 物を処理するのにお金がかかることがある
上記の点から生前整理・老前整理は、時間に余裕をもって行いましょう。
また、大型家具・家電の処理をしたり、業者に依頼したりする際にはお金がかかることも想定する必要があります。
生前整理・老前整理を開始するべきタイミングは？
生前整理・老前整理を開始するタイミングは人によって違います。一般的に、以下のようなタイミングが、生前整理・老前整理を意識するきっかけになりやすいといえます。
- 還暦を迎え、定年退職をしたタイミング
- 体力や判断力が低下してきたことを意識したとき
- 子どもが独立したとき
これらのタイミングは片付けを始めるきっかけになりますが、なかなか重い腰が上がらない方もいるでしょう。
ここでは、生前整理・老前整理を始めるのに適したタイミングと、年齢別の片付けポイントについて解説します。
生前整理・老前整理は思い立った「今」が始めどき
生前整理・老前整理を始めるのにピッタリなタイミングは、やってみようと思った「今」です。体力や気力があり、生前整理に関心がある「今」こそが、始めどきといえるでしょう。
【40代・50代】生前整理・老前整理のポイント
40代・50代における生前整理・老前整理のポイントは、不用品の整理から始めることです。身の回りをスッキリさせることで、気分が一新し、これからの将来について前向きに考えられるためです。
40代・50代は子どもの独立や親の介護・看取りなどのライフイベントがある方も多いでしょう。家のものが不要になったり、自分の老後を見つめ直したりする機会が増えるかもしれません。
ライフイベントに合わせて、不用になった物の整理から着手し、身の回りがスッキリしたところで財産の整理を行いましょう。資産運用の見直しも行うことで、老後の資金計画が立てやすくなります。
よって不用品の整理から始めることが、40代・50代の生前整理・老前整理をスムーズに進めるためのポイントです。
【60代・70代】生前整理・老前整理のポイント
60代・70代の生前整理・老前整理のポイントは家族の力を借りたり、業者に依頼したりするなど、自分の力だけで無理しすぎないようにすることです。
生前整理・老前整理は片付ける物が多いため、一人ですべて片付けようとすると心身に負担がかかるためです。
60代・70代は体力や判断力が低下してきたり、体調面に不安が出てきたりして、大掛かりな片付けが難しい場合もあるでしょう。特に重い家具や家電の処分は、無理をすると怪我の恐れがあります。
上記の理由から、生前整理・老前整理は一人で進めるのではなく、家族や業者への依頼も検討するのがおすすめです。
生前整理・老前整理の6つのステップ
生前整理・老前整理の進め方を、6ステップに分けてわかりやすく解説します。
ステップ1｜整理する物・場所・期間を決める
片付けを始める前に、整理する物や場所、期間を決めましょう。生前整理・老前整理をするには時間がかかります。一気に進めようとせず、少しずつ片付けることが重要です。例えば、「今日は食器棚を1時間で片付けよう」というように、片付ける場所と時間を決めます。
処分するうえで、判断に迷ったり一人では進められなかったりするなど、その場限りでは進められない場合もあります。そこで、いつまでに処分するか期限を設けることで片付けを進めやすくなるでしょう。
ステップ2｜整理する物を必要・不要・保留に分ける
続いて、整理する物を必要な物と不要な物に分けましょう。その場で決断のつかないものは保留とし、「いつまでに使用しなければ破棄する」という自分なりのルールを決めます。例えば、半年間使用しなければ破棄すると決めたなら、そのルールを守って片付けを進めます。
ステップ3｜必要な物の保管方法を考える
必要な物は保管する場所を決めることで、使用しやすくなり、再び片付ける必要がなくなります。使用したらその場所に戻すよう心がけることも重要です。
ステップ4｜不用品を適切に処分する
不用品は大きく分けて以下の3つに分けられます。それぞれの処分方法を表にまとめました。
| 壊れた不用品 | 各自治体のルールに従って処分する |
|---|---|
| 壊れていない不用品 | リサイクルショップやフリマアプリの活用・寄付などを検討する |
| リサイクル家電 | 家電リサイクル法に従い適切に処分する |
ステップ5｜財産を整理する
生前整理・老前整理において、財産情報の整理も重要なステップの一つです。財産情報とは以下が挙げられます。
- 銀行口座
- 証券口座
- 保険
- 不動産
- クレジットカード
これらの情報を集め、預貯金の通帳や保険証券、クレジットカードの明細書を整理します。保険の見直しや使用していない口座・クレジットカードの解約も合わせて検討しましょう。
ステップ6｜デジタル情報を整理する
ネット関連のID・パスワードなど、デジタル情報の整理も重要なステップです。
- ネット銀行
- ネット証券
- 写真や動画のデータ
- ブログやSNSアカウント
- サブスクリプションサービス
近年はネット銀行やネット証券が普及しているため、通帳がない場合もあります。口座やSNSアカウントのID・パスワードは一覧にしてまとめておくとよいでしょう。パスワードを安全に管理できるアプリを使用すると、安全に管理できます。
不要な写真・動画データの削除や、使用していないサブスクリプションサービスの解約も合わせて検討しましょう。
生前整理・老前整理を効果的に進める6つのコツ
これまでの人生で使用してきた物や情報を取捨選択し、整理する作業は簡単ではありません。そこで、片付けをスムーズに進めるための6つのコツを紹介します。
写真や思い入れのある物から整理する
片付けを始める際、特に時間がかかるものから取りかかることがコツです。片付けの仕方がわからないものとして、写真が挙げられます。写真や思い入れのある物から着手するとよいでしょう。
家族と相談しながら進める
家族の大事な物を捨ててしまったり、財産のトラブルが発生したりすることを防ぐため、家族と相談しながら進めることも重要です。
捨てられない物と向き合い心の整理をする
必要か不要かをすぐに判断できない場合は、保留に分類します。手放すか保留にするかの判断の目安は8秒とし、これ以上悩まないようにすると進めやすいでしょう。そして、自分の定めた期間内に処分するか否かを判断します。
多くの保留の物はのちに手放すことが多いですが、期間を定めて物と向き合い、自分の心を整理することが重要です。
片付け後のリバウンドを防ぐ工夫
一度は片付けできたとしても、再び物が増えてしまい、元の状態に戻ってしまうこともあるかもしれません。
このようなリバウンドを防ぐために、カレンダーに毎日片付けの進捗を書く方法がおすすめです。片付けを頑張った日には◎を、少し頑張った日は◯を毎日カレンダーに書いてみましょう。
すると、片付けをしなかった日が一目瞭然となり、片付けを習慣づけやすくなります。生前整理・老前整理は長期戦のため、毎日少しずつ続ける習慣が身につけば、リバウンドを防ぐことにつながるでしょう。
参考：「老前整理 捨てれば心も暮らしも軽くなる」坂岡洋子著
整理収納アドバイザーのアドバイスを参考にする
整理収納アドバイザーによるブログやメールマガジンを参考にしながら、整理を進めるのもよいでしょう。収納に関する悩みを解消できるかもしれません。
1人で悩まず業者に依頼する
1人暮らしの場合、大きな家具や家電を無理して移動させたり、一気に片付けを終わらせようとして無理し過ぎたりしないよう注意しましょう。無理をすると怪我や腰痛の原因になってしまうこともあります。
そこで、業者に依頼するのも一手です。業者に依頼すると、重い家具・家電を楽に処分できるだけでなく、たくさんの物を一度に片付けられます。
一方で悪徳な業者に注意が必要です。遺品整理サービスを業者に依頼し、「高額なキャンセル料を請求されてしまった」「作業当日に追加料金を請求されてトラブルになった」などのトラブルが実際に発生しています。
私たち再良市場の生前整理サービスでは、無料で見積もりができ、追加料金が当日発生することはありません。生前整理・老前整理でお悩みの方は、ぜひお問い合わせください。
参考： こんなはずじゃなかった！遺品整理サービスでの契約トラブル_国民生活センター
まとめ：生前整理・老前整理を始めるなら今！一人で悩まず「再良市場」へご相談を！
生前整理・老前整理とは、自分自身と向き合い、今とこれからの人生を見つめ直すことです。生前整理は死後を意識し家族のために行うのに対し、老前整理は老後を意識し自分の人生をより豊かにするために行います。
生前整理・老前整理を開始するタイミングは、「やってみようかな？」と思った今がおすすめです！まずは片付ける物や場所、期限を決めて少しずつ始めましょう。一人で無理をせず、家族や業者に頼るのも、片付けをスムーズに進めるためのコツです。
再良市場では、生前整理のサポートを行っています。お値段がつくものは適正価格で査定し、買取が可能なため、整理にかかった費用と相殺できます。お急ぎの場合は当日見積もりや当日回収も可能です。
何から手をつければ良いかわからず一人でお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
